【訪問介護とは?】サービス内容と働き方まで詳しく解説

介護の仕事の種類

訪問介護の仕事に興味があるけど、どんな内容なのか分からない
介護の仕事は初めてだけど募集はあるの?


訪問介護というサービスがあるけど、サービス内容やどんな働き方なのかが分からず不安な方がいるのではないでしょうか。

訪問介護は、他のサービス同様、身体介護や生活援助など実施するしますが、働き方が施設とは少し変わってきます

この記事では介護業界で転職や就職を考えている人のために、訪問介護の具体的な仕事内容、働き方、採用条件など自分のしたい働き方やライフスタイルと合っているのかしっかりと判断できるよう、詳しく説明いたします。

訪問介護とは

訪問介護は、介護事業所から利用者の自宅など住んでいる場所に赴き、排せつ、入浴、食事などの身体介護や掃除、洗濯、調理などの生活支援を実施します。

利用者ごとに住んでいる環境が異なり、それぞれに対応したサポートが必要になってきます。

その分、1対1のサポートとなり、信頼感を得ることで仕事のやりがい、喜びを得ることができるでしょう。

訪問介護の訪問先は?

訪問介護は、基本的には利用者の自宅に赴きサービスを実施するものと、施設で訪問介護として働くものもの二通りになります。

利用者の自宅に訪問

事業所から訪問先の指示をもらい、利用者の自宅に訪問してケアプランをもとに作られた介護計画書に沿ってサービスを実施します。

訪問介護は自宅で生活を続けるための地域密着型のサービスのため、基本的に事業所から自転車で行けるくらいの近場での仕事になります。

一軒につき短いと30分ほどのケアをして他の家へと移動となります。

施設に訪問

サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームでは基本的に介護サービスをしません。
そのため、介護が必要になると介護保険を使い訪問介護を利用する場合があります。

そのため、施設に赴きサービスを実施することになります。
サービス内容に変わりはありません。

とはいえ、ほとんどの施設が介護が必要になることを想定して同じ運営元で訪問介護の事業所を併設しています。
そういった事業所で仕事に就くと施設に赴く機会が多くあります。

訪問介護の仕事内容

訪問介護といっても、他のサービスと大きくサービス内容が異なることはありません

利用者の自宅での介護が主になるため、環境が訪問する先ごとに違うことが特徴です。

一人で様々な状況に応じたケアを実施するため、スキルがアップする利点がありますが、他のスタッフの助言や参考を得る機会が少ないため、我流の介護になる危険性もあります。

しっかりと事業所内でコミュニケーションを取り、自ら介護のレベルアップを図る必要があります。

身体介護

施設や他の介護サービス同様に、入浴、食事、排せつなどの介助を実施します。

時には家族が見ている前ですることもあり、最初は緊張するかもしれません。

身体介護の詳しい内容についてはこちらの記事を参考にしてください。

生活援助

利用者ができない部分の掃除、洗濯、調理などの家事をサポートします。

自立して生活を続けるための訪問介護です。お手伝いのし過ぎには注意しましょう。

生活援助の詳しい内容についてはこちらの記事を参考にしてください。

通院介助

利用者が病院へ行く際の送迎のサポートをします。

主に車への乗り降りや移動のサポートとなります。

訪問介護で介護職員がしてはいけないお手伝い

介護職員としてしてはいけないお手伝いと、訪問介護でしてはいけないお手伝いがあります。

医療的ケア

  • インシュリンの管理、注射
  • 在宅酸素の管理
  • 摘便
  • 褥瘡などの処置

これらはほんの一部ですがこういったケアは介護職は実施することができません。
迷った場合には自分で判断せず、事業所に相談しましょう。

一定の条件でできる医療的ケア

  • 喀痰吸引
  • 経管栄養

これらののケアは喀痰吸引の研修などを修了することで、介護士もケアをすることができます。
ただし、リスクが高く、事業所として禁止している場合もあります。やるとしても、医療や事業所との連携をしっかりととり、確認してください。

生活援助を超えた業務

  • 家族の食事を作る
  • ペットの世話
  • 大掃除、模様替え
  • 庭の掃除

介護サービスは要介護者に向けた介護保険のサービスになります。
利用者以外へのサービスに当たる部分については禁止されているので注意しましょう。

訪問介護の労働条件

訪問介護を働き先の一つとして候補にあげている方にとって、募集の条件が気になるところです。
転職を考えている方も働き方、給料が今の施設と比べてどう違うのか確認しておきたいですね。

ここでは、働く上での資格働き方給与について詳しく説明します。

訪問介護の仕事には資格が必要?

訪問介護では、一人で状況を判断して身体介護と生活介護をしなくてはいけないので、介護職員初任者研修などの資格がないと仕事を始められません。

主に下記資格を取得したスタッフが訪問することになります。

  • 介護福祉士
  • 介護員養成研修修了者
  • 介護職員初任者研修修了者等

介護職員初任者研修は資格要件はなく、取得期間も短期で可能なうえ、給料も資格なしに比べると年間で30万円以上差が出るというデータもあります。

また、介護職員初任者研修の前身である介護ヘルパー2級は同等の資格になるため、期間が開いていても問題ありません。

初任者研修については、こちらの記事で詳しく説明していますので参考に指定ください。

一日の流れはどんな感じになるの?休みは?

事業所により様々ですが、平均すると以下のようなタイムスケジュールです。

8:30出勤 申し送り、連絡事項の確認
9:00移動
9:30~10:00A様に身体介護(排泄介助)の提供
10:00~10:30移動
10:30~11:00B様に身体介護(排泄介助)の提供
11:00~11:30移動
11:30~12:00C様に生活援助(調理)の提供
12:00~12:30移動
12:30~13:30休憩
13:30~14:00移動
14:00~14:30D様に生活援助(掃除・洗濯)の提供
14:30~15:00移動
15:00~16:00E様に身体介護(排泄介助)の提供
16:30帰設
16:30~17:30記録、申し送り

こちらのスケジュールでは、5件のサービスを提供していますが、立地や経験により7~10件ほど訪問することがあります。

休みは週休二日ですが、土日を定休としている事業所も多く、家族との調整など必要な方には働きやすい職場と言えます。

夜勤はあるの?

訪問介護夜勤の仕事は、事業所により「夜間対応型訪問介護」に基づいておこなわれています。

夜間において、定期巡回訪問、または、随時通報を受け利用者の居宅を訪問介護員等が訪問し、入浴・排せつ・食事等の介護等の提供します。

役割によって必要な資格が異なってきます。

夜勤手当が出たり、時給が高いなどで稼ぎたい方には人気があります。

訪問介護の募集は多いの?給料はどれくらい?

訪問介護のスタッフ募集は正社員からパートまで幅広く募集しています。

地域や経験にもよりますが、時給1300円~1700円くらいで募集されていることが多いようです。
常に沢山の募集があるため、住んでいる地域や条件をしっかりと選ぶことができます。

以下は、各介護サービスの介護職員の平均給与額の状況になります。

介護職員の平均給与額の状況(月給・常勤の者、サービス種類別)
令和3年9月令和2年9月
(令和3年-令和2年)
介護老人福祉施設328,120円306,400円21,720円
介護老人保健施設323,770円301,650円22,120円
介護医療院290,140円280,420円 9,720円
訪問介護286,920円272,500円14,420円
通所介護275,670円264,730円10,940円
通所リハビリテーション326,940円318,560円8,380円
特定施設入居者生活介護313,160円299,590円13,570円
小規模多機能型居宅介護267,470円255,860円11,610円
認知症対応型共同生活介護287,670円277,660円10,010円
全 体 293,800円 280,390円13,410円
参照:令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果

国の処遇改善の動きもあり、毎年、給料は上昇しています
注意して欲しいのは、こちらは平均額のため、経験にもよりますが、スタート時はこれより低くなることが予想されます。

訪問介護は介護のスキルアップができる職場

訪問介護の仕事は、環境ごとの対応が求められ、着実に介護のスキルアップができる職場です。

施設でのケアはどの居室でも同じ環境で、いざとなったら他のスタッフの手をかりることができます。
それに対し、訪問介護は利用者の住んでいる環境に合わせた介護スキルが求められ、一人での対応になります。

他のスタッフのアドバイスや介護方法の共有がしづらく、独自の介助方法になってしまいがちですが、しっかりと事業所でコミュニケーションをとることで、介護職員としてのスキルは確実にアップ可能です。

訪問介護で培った対応力は、将来的に介護職としてのキャリアアップや転職時に役立つものになるでしょう。

また、自宅でなるべく自立した生活をしたいと考えいている利用者にとって、訪問介護は頼りになるサービスであり、やりがいを感じることでしょう。

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