【転職】介護職の退職理由1位の「人間関係が悪い」理由【体験談】

介護の役立ち情報

介護職の退職、転職理由は人それぞれですが、人間関係は常に上位に来る退職理由です。

人間関係は介護職に限らず不満はあるものですが、「介護の世界ではどういった人間関係に悩むんだろう」と思う方もいるでしょう。

ここでは介護職の退職理由1位の人間関係がどういった不満なのかをデータを見ながら、体験談も交えて紹介していきます。

介護職の退職理由

介護労働安定センターの令和3年度 介護労働実態調査結果では介護職の退職理由は以下のようになっています。

介護労働安定センター 令和3年度 介護労働実態調査結果
  1. 「職場の人間関係」18.8%
  2. 「結婚・出産・妊娠・育児のため」16.9%
  3. 「自分の将来の見込みが立たない」15.4%
  4. 「収入が少なかったため」14.9%

となっています。(複数回答あり)

介護業界では人間関係の退職が以前から多く、詳細なデータが出ていますので分かりやすく解説します。

▼関連記事 【転職】介護職の不安3選・本音の退職理由3選と会社を見るポイント

介護職の人間関係が悪くなる理由(体験談)

介護職は一人の利用者に対して、沢山の介護者がサービスを提供します。
そのために意見がぶつかり合ったりすることはあるものです。
それでも、全員が同じ方向性で介護をしているのなら意見交換をしながら解消できるものです。

結論から言ってしまえば、まとめる人が不在で、方向性が異なったり、思い思いの事をしてしまうことで人間関係が悪くなる傾向があります。

ここからは、介護労働実態調査結果をもとに、実際の体験談、聞き取りも交えて紹介していきます。

以下が介護労働実態調査結果のデータになります。

▼関連記事 【転職】介護職の不安3選・本音の退職理由3選と会社を見るポイント

1位:自分と合わない同僚や上司がいる

職場には施設長よりも勤務年数が長いスタッフがいることが多々あります。

中には、特定のスタッフに対してきつく当たったり、無視したり、パワハラまがいのことをする人が残念ながら存在します。
中には面倒な仕事は押し付けて、自分は楽なシフトばかりという公私混同している人もいるようです。

そういう施設では、施設長も自分より経験が長いからという理由で言えなかったり、言っても聞かなかかったりということがありがちです。

施設長に言っても改善できないのなら(改善する力がないのなら)さらにその上の上司に相談するか、確実にパワハラと言えるのなら労働基準監督署に相談するのも手ですね。

2位:部下の指導が難しい

経験を積んでいくとリーダーなど役職が与えられ、指導をしていく立場になります。
以前の私の勤め先もそうでしたが、引継ぎやリーダーになるにあたっての育成システムが確立していない会社が多く、急に指導役になって困惑する人も多いようです。

リーダーになる前から自分がリーダーになった時にはどうするのか、というビジョンを持って働いている人は少ないでしょう。

また、介護職は40代や50代から始める人も多く、幅広い年代の職員が働いています。
時には20歳以上、年下が上司ということも有り得ます。

社会人としてのマナーやコミュニケーションを細かく研修する会社はほとんどありません。
年下の上司に、目の敵にされて、、という話もよく聞きます。

多かれ少なかれ、経験年数を積めば、指導する立場には必ずなります。
育成システムが確立されていないのなら、ある程度は、指導する力を蓄えておく必要があります。
「この人の教え方は分かりやすかったな」「この人の説明は根拠がしっかりしてるな」程度でいいので心に留めておきましょう。

3位・5位:上司や同僚との仕事上の意思疎通がうまく行かない・不十分

上司や同僚とコミュニケーションがうまく取れず、ケア方法が独自のものになっていたり、一人だけの判断でケアや業務をしてしまう職員がいました。

チームとして仕事をしなければいけないのに、コミュニケーション能力が不足していると利用者に迷惑を掛けかねませんね。

嫌われてもいいので、しつこいほどコミュニケーションを重ね、少しづつですが改善していった記憶があります。
決してその職員は性格が悪くてそうしていた訳ではなく、自分なりに理想の介護を提供しようとしていたようでした。

右を向いて進んでいる人に、急に「左を向け」といって強引に向きをかえさせても、驚いてしまったりして反発してしまいますよね。

焦らず、ゆっくりと同じ方向で進むようにコミュニケーションを重ねなければいけないでしょう。

4位・6位:上司・経営陣の管理能力が不十分

かつて、何も言わない施設長がいたことがあります。
施設としての方向性、会社の方向性が伝わらず、現場は何も知らずに仕事をしているのに後になって「それは会社の方針とは違う」「そんなことまだやってるのか?」とスタッフが経営陣に詰め寄られる出来事がありました。

施設長や経営陣に対して「現場に出て欲しい」「人員を増やしてほしい」など色々な要望はあるかもしれません。

経営者に必要なことはまずは「マネジメント能力」「現場強く牽引する力」だということを痛感しました。

役職に見合った育成が整っていないことが一つの原因ですが、それが追い付かないほど施設の拡大がすすんでいるため、質の高い人材が不足しているということも考えられます。

まとめ

リーダーや新卒もそうですが、施設長になるにあたっても細かい研修をする会社はほとんどありません。あったとしても、介護保険の処理方法など事務的なことばかりで、マネジメントについて学ぶ機会はないのです。

マネジメントができなければ、現場で起きた人間関係の問題も解決策が分からずに困ってしまうかもしれません。

特に今は若い人たちが施設長になることが多くなってきました。
そういった研修や育成の機会を確立しなくてはいけない時期かもしれません。

この記事は専門家が監修しています
介護福祉士/終活アドバイザー
青葉 時生

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